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変形地とは?メリットや後悔した事例、注意点を解説!


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土地探しで見かける「変形地」。相場より安い価格は魅力的ですが、安易に決めると「こんなはずじゃなかった」と後悔することもあります。

この記事では、旗竿地や三角形の土地といった変形地のメリット・デメリットから、リアルな後悔事例、購入前に必ず確認すべき注意点まで、分かりやすく解説します。

変形地とは?

変形地とは、四角い形状の土地とは異なり、三角形や台形、L字型など形が不規則な土地を指します。不整形地と呼ばれることもあります。

これらの土地は一般的に設計や活用が難しいとされていますが、工夫次第でユニークな建物デザインや独特な間取りを実現できることもあります。

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変形地の種類

変形地にはさまざまな形状があり、それぞれの特徴を理解することで設計や活用のヒントが見つかります。

以下では主な種類とその特徴を詳しく見ていきます。

旗竿地(はたざおち)

旗竿地は、道路に接する部分が非常に狭く、そこから細長い通路のような空間を挟んで奥に広がる形状の土地です。

長方形の旗竿のような形状から名前がついています。

このタイプの土地は駐車場スペースを設置する際や、通路部分の設計で頭を悩ませることが多いですが、奥まった場所に家を建てることでプライバシーを確保しやすいというメリットもあります。

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三角形の土地

三角形の土地は、不規則な形状の中でも特によく見られるタイプです。

建物を設置する際、有効面積が制約を受けやすく、デッドスペースが発生しやすい点が課題となります。

ただし、緻密な設計を行うことで、個性的な間取りを実現することが可能です。

傾斜地・がけ地

傾斜地やがけ地は、地面が斜めに傾いた形状を持つ土地です。

造成や設計において費用が高くなりがちですが、傾斜を利用して地下室や眺めの良いリビングを設置するなど、特徴を活かした家づくりも可能です。

地盤の安全性をしっかり確認することが重要です。

細長い土地(うなぎの寝床)

うなぎの寝床とも呼ばれる細長い土地は、前面道路に面している部分が狭く、奥へ長く伸びた形状です。

この形状の場合、建物の設計により奥行きを活用する工夫が求められます。

たとえば、奥のスペースにはプライベートな庭を作ったり、2階建て以上の設計で効率的に居住面積を確保することも考えられます。

五角形・台形などの多角形の土地

五角形や台形の土地は、形状のユニークさから設計に難しさがある一方、個性的な外観や間取りのデザインが可能です。

このタイプの土地では、デッドスペースをいかに有効活用するかが設計の鍵となります。

他と差別化された魅力的な建物を生み出せる可能性も秘めています。

変形地のメリット

一見すると扱いにくい変形地ですが、実は多くのメリットがあります。

最大の魅力である価格の安さに加え、税金の優遇や、設計次第で実現できる個性的な家づくりなど、賢く理想のマイホームを建てるための利点をご紹介します。

土地の購入価格が安い

変形地の最大のメリットの一つは、土地の購入価格が一般的な正方形や長方形の土地と比較して安価であることです。

変形地は形状が特殊であるため、購入者が限られる傾向にあり、その分価格が下がる場合があります。

個性的なデザインの家を建てられる

変形地はその特徴的な形状を活かせば、唯一無二の個性的な家を建てることができます。

設計の自由度が高いため、三角形やL字型などの独特な土地を活用してユニークな間取りを実現できます。

また、建物形状を工夫することで、広く開放的な印象を与えるデザインを設計することも可能です。

税金の負担を軽減できる

変形地は一般的な土地に比べて価格が低い傾向にあるため、それに応じて固定資産税や都市計画税といった税負担も抑えることができます。

また、土地が狭小であったり有効面積が制限されている場合にも、評価額が低くなる可能性が高いです。

そのため、長期的に見ても、税金面で家計に優しいと言えます。変形地を選ぶことで、トータルコストを効率よく抑えられるのが大きな魅力です。

変形地のデメリット

価格の安さだけで判断すると「こんなはずではなかった」と後悔につながることもあります。

建築コストが割高になったり、日当たりや間取りに制約が出たりと、契約前に必ず知っておくべき変形地のデメリットを解説します。

建築費用が割高になる可能性がある

変形地では、土地形状に合わせた特徴的な設計や施工が必要になることから、通常の土地より建築費用が割高になることがあります。

たとえば、三角形やL字型の土地は、基礎工事や構造設計が複雑になるため、通常よりも施工費用が上がりがちです。

また、傾斜地では地盤改良や擁壁設置のための造成費が必要となる場合もあります。

デッドスペースが生まれやすい

変形地は正方形や長方形に比べて敷地形状が不規則なため、デッドスペースが発生しやすいという課題があります。

たとえば、三角形の土地では角の部分に有効活用しにくい空間ができたり、旗竿地では細長い通路部分が有効面積に含まれず、結果として居住スペースが狭くなることがあります。

日当たりや風通しの確保が難しい場合がある

変形地では、土地の形状や周囲の建物の配置によって、日当たりや風通しが制限されることがあります。

特に、隣接する建物が多いエリアや、旗竿地のように奥まった位置にある土地では、この問題が顕著です。

また、細長い土地や三角形の土地では、採光や通風のための窓の設置位置が限られることがあります。

将来売却しにくい可能性がある

変形地は、その独特な形状が理由で購入希望者が限られる場合が多く、将来的に売却が難しいリスクがあります。

特に、住宅用地として利用する場合、変形地に伴う設計上の制約や駐車場の確保の難しさが敬遠される要因となり得ます。

また、資産価値が一般的な土地に比べて低く評価される傾向もあるため、再販時の価格が期待よりも下がることが考えられます。

注文住宅の変形地で後悔した5つの事例

「土地は安かったけど追加費用が高額に…」「日当たりが悪く、日中でも薄暗い…」など、変形地に家を建ててから後悔するケースは少なくありません。

土地の形状が原因で起こりがちな、失敗談を5つの事例にまとめました。

あなたの家づくりで同じ後悔をしないためのヒントがここにあります。

【旗竿地】土地は安かったが、工事の追加費用と日々の駐車ストレスで後悔

周辺相場より300万円安い旗竿地を見つけ、すぐに購入を決定。

通路(竿部分)の幅は2.5mあり、車の出入りは可能と判断しました。

しかし、建築工事が始まると、大型のミキサー車やクレーン車が敷地内に入れず、小型車で資材を何度も往復させることに。

その結果、約80万円の追加運搬費用が発生し、土地の安さのメリットが薄れてしまいました。

さらに、入居後は毎日の車の出し入れに想像以上のストレスを感じています。

特に雨の日の夜などは、何度も切り返さないと駐車できず、「これなら高くても整形地にしておけば…」と日々の不便さを後悔しています。

【三角形の土地】デッドスペースだらけで、有効面積が想像以上に狭かった

鋭角な角を持つ三角形の土地に、デザイン性の高い家を建築。設計図で見ている段階ではユニークで良いと感じましたが、実際に住んでみると鋭角の部分が完全にデッドスペースになりました。

掃除機のヘッドも入らずホコリが溜まる一方で、使い道がありません。

また、壁が斜めになっている部屋では、市販のベッドや収納棚を壁にぴったりつけられず、常に中途半端な隙間ができてしまいます。

結果的に、登記上の床面積よりも生活で有効に使える面積がかなり狭く感じられ、窮屈な暮らしになったのです。

【傾斜地】格安の土地価格に隠れた、高額な造成・外構費用

眺望の良さと坪単価の安さに惹かれ、高台の傾斜地を購入しました。

しかし、安全な建物を建てるためには大規模な擁壁(ようへき)工事と地盤改良が必要だと契約後に判明し、造成費用だけで500万円を超える想定外の出費となりました。

さらに、建物周りの土地も斜面のままでは危険で、庭として使うこともできません。

結局、平らなスペースを作るための土留め工事や、玄関までの長い階段を設置する外構工事にも多額の費用が発生。

土地と建物の総額で考えると、初めから平坦な整形地を買うのと変わらないコストがかかってしまいました。

【L字型の土地】南側の隣家で日当たりが壊滅的。動線も非効率に

L字の形状を活かし、くぼんだ部分にプライベートな中庭を作れると考えて土地を購入。

しかし、南側に隣家が近接しており、L字の内側に配置したリビングは一日中薄暗く、日中でも照明が欠かせない空間になってしまいました。

また、L字の形状に沿って部屋を配置したため、家の端にある寝室から、もう一方の端にある水回り(浴室や洗面所)までの動線が非常に長くなってしまいました。

ワンフロアなのに家の中を何度も行き来する必要があり、暮らしやすいはずの平屋が、かえって非効率な間取りだと感じています。

【細長い土地】隣家との距離が近すぎ、メンテナンス時に問題が発覚

駅近の利便性を優先し、間口が狭く奥行きが長い「うなぎの寝床」と呼ばれる土地に家を建てました。

隣家との距離は法律で許されるギリギリまで寄せたため、窓を開けるとすぐお隣の壁という状況。生活音にも気を使う毎日を送っています。

先日、給湯器の調子が悪くなり業者に見てもらったところ、「設置場所が狭すぎて作業スペースがない。修理や交換をするには、特殊な足場を組む必要があり、費用がかなり高くなります」と言われてしまいました。

将来の外壁塗装など、今後のメンテナンス費用の不安に頭を悩ませています。

注文住宅で変形地を選ぶ際の注意点

価格が魅力的な変形地ですが、契約前に確認を怠ると後悔につながります。

土地代以外の追加費用や法律上の制限、日当たりなど、失敗しないために必ず押さえておくべき重要なチェックポイントを解説します。

トータルコストで判断する(土地代+αの費用を想定する)

変形地は一般的な土地に比べて購入価格が安い場合が多いですが、それだけで判断するのは危険です。

建物を設置する際には、地形や形状に合わせた設計が必要になるため、設計費用や施工費用が割高になる可能性があります。

また、地盤改良や土留め工事が必要な場合、造成費用が追加されることもあります。

希望の家が建てられるか、法規制を確認する

その土地に希望の家が建てられるか、法的な制限を必ず確認しましょう。

変形地は隅々まで有効活用できないため、建ぺい率・容積率の範囲内で希望の広さを確保できるか注意が必要です。

また、土地の形によっては斜線制限や高さ制限が厳しくかかり3階建てを諦めるケースや、傾斜地では建物の位置が「がけ条例」で制限される場合もあるため、事前の確認が不可欠です。

暮らしやすさを現地でリアルに確認する

図面だけでは分からない暮らし心地を、必ず現地で確認しましょう。

隣家の状況で大きく変わる日当たりや風通しは、時間帯や季節を変えて複数回訪れるのが理想です。

また、旗竿地などでは駐車が想像以上にストレスになることもあるため、実際に車で試してみることも重要です。

隣家の窓の位置からプライバシーが保てるか、逆に防犯上の死角はないかなども自分の目で確かめましょう。

必ず建築の専門家と一緒に土地を見る

変形地を検討する上で最も重要なのは、土地の契約前に必ず建築の専門家と一緒に現地を見ることです。

造成費や法規制、暮らしやすさなど、素人が全てを判断するのは非常に困難です。

後悔を避ける最も確実な方法は、建築を依頼する予定のハウスメーカーや設計士に同行してもらい、「希望の家が建てられるか」「想定外の費用は発生しないか」をプロの視点で判断してもらうことです。

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