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家づくりのはなし

吹き抜けでよくある後悔とは?後悔しないためのポイントやコツを紹介


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注文住宅で人気の吹き抜け。開放感がありおしゃれですが、実は「寒い」「音が響く」といった後悔の声も少なくありません。この記事では、よくある失敗例と、後悔しないためのポイントを解説します。

そもそも吹き抜けとは?

吹き抜けとは、建物内で下の階の天井と上の階の床を取り払った開放的な空間のことを指します。特に注文住宅やおしゃれなリビングで採用されることが多く、天井を高くすることで自然光をたっぷり取り入れることができ、室内を明るく広々とした印象にする効果があります。

吹き抜けリビングの大きなポイントは、視覚的な広がりを感じられる間取りが実現できることです。そのため、狭小住宅でも大空間を演出するアイデアとして選ばれることがあります。また、吹き抜け天井に設置された高窓や照明によって、部屋全体に華やかさがプラスされます。

注文住宅の吹き抜け後悔ランキング

5位:将来的な“もったいない”感

建築当初は満足していても、ライフスタイルの変化によって後悔に変わるケースです。

「子どもが大きくなり部屋が手狭に。『この吹き抜けがなければ、もう一部屋作れたのに…』と思うようになった」という後悔です。

4位:料理の匂いが2階まで充満

匂いも家中に広がりやすいのが吹き抜けの弱点です。

「リビングで焼肉や鍋をしたら、匂いが2階の寝室のカーテンや布団にまで染みついて数日間取れなかっ

た」という声は少なくありません。

3位:高所の窓と照明問題

「吹き抜けの高い窓がホコリだらけになっても、自分では掃除できず業者に頼むしかない」「照明の電球が切れたけど、脚立が届かず交換できない」といった後悔です。

2位:生活音が家中に響き渡るストレス

「夜中にリビングでテレビを見ていると、その音が寝室まで響いて子どもが起きてしまう」「キッチンの音がうるさくて、2階でテレワークに集中できない」など、家族の生活リズムが違う場合に大きなストレスとなります。

1位:空調効率の悪さと光熱費

圧倒的に最も多い後悔が、この温熱環境の問題です。

「冬、リビングのエアコンを28℃設定にしても足元は常にスースーして寒い。暖かい空気は全部2階に上がり、光熱費は以前の倍以上になった」「夏は2階のホールが温室状態。夜も熱がこもって寝苦しい」といった声が多く挙がっています。

吹き抜けで後悔した具体例5選

ここでは、注文住宅で吹き抜けした際に後悔した事例を具体的にご紹介します。

【事例1】「おしゃれだけど…」予想外の寒さと高騰する光熱費

▼ユーザーの声

「雑誌で見るような開放的なリビングにしたくて、大きな吹き抜けを作りました。見た目は最高なのですが、冬になるとリビングが暖まりません。エアコンを最強にしても暖かい空気は全部2階に上がってしまい、1階は常に足元がスースーします。結果、光熱費は以前の家の倍近くに。夏はその逆で、2階のホールが温室のようになり寝苦しいです…。」

原因は、暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降するという性質のため、広い吹き抜け空間では空調効率が著しく悪くなります。また、大きな窓は熱が出入りしやすい「弱点」にもなります。

【事例2】「音が筒抜け…」家族のプライバシー問題

▼ユーザーの声

「吹き抜けのおかげで1階と2階の家族の気配が感じられて良いと思っていたのですが、それが裏目に出ました。夜、リビングでテレビを見ていると、その音が2階の寝室まで響いてしまい、寝かしつけた子どもが起きてしまうことが何度もあります。キッチンで朝食の準備をする音で、まだ寝ている夫を起こしてしまうことも。生活音が全て筒抜けで、お互いに気を遣う生活になってしまいました。」

原因は、音を遮る壁や床がないため、吹き抜けが音を反響させるメガホンのような役割を果たしてしまうことです。

【事例3】「どうやって掃除するの?」高所の窓と照明問題

▼ユーザーの声

「吹き抜けの壁にある高い位置の窓(高窓)から光が入って気持ちいいのですが、数年経つとクモの巣やホコリで真っ白に…。自分で掃除するのは不可能で、業者に頼んだら数万円かかりました。照明の電球が切れた時も、脚立では全く届かず、結局同じように業者を呼ぶはめに。維持管理費が思った以上にかかることに気づきませんでした。」

原因は、設計段階で、日常的なメンテナンスのことまで考えていなかったためです。

【事例4】「焼肉の匂いが2階の寝室に…」匂いの拡散問題

▼ユーザーの声

「友人を招いてリビングで焼肉や鍋パーティーをするのが夢でした。実際にやってみたところ、匂いが家中に充満。特に油を含んだ煙は2階に上がり、寝室のカーテンや布団にまで匂いが染みついてしまい、数日間取れませんでした。換気扇を最強にしても追いつかず、気軽に料理を楽しめなくなってしまいました。」

原因は、音と同様に、匂いも遮るものがないため家全体に拡散してしまうからです。

【事例5】「もったいなかったかも…」2階のスペースと固定資産税

▼ユーザーの声

「家を建てた当初は夫婦2人で、広い吹き抜けに満足していました。しかし、子どもが2人生まれ、成長するにつれて『この吹き抜けがなければ、もう一部屋作れたのに』『ここに大きな収納があれば…』と思うようになりました。また、吹き抜けは一定の条件を満たすと床面積に算入され、固定資産税が少し高くなることも後から知りました。」

原因は、建築当初の「デザイン性」を優先し、将来のライフスタイルの変化を具体的に想定していなかったためです。

吹き抜けで失敗しないためのポイント

断熱・気密性能を最高レベルにする

▼ポイント①

ハウスメーカーや工務店に、家の断熱性能を示す「UA値」と、気密性能を示す「C値」の目標値を必ず確認しましょう。吹き抜けを設けるなら、これらの数値を高レベル(高断熱・高気密)で建てるのが大前提です。

▼ポイント②

窓は熱の出入りが最も大きい場所です。樹脂サッシやトリプルガラスといった、断熱性能の高い窓を必ず採用してください。

▼ポイント③

シーリングファンは必須アイテムです。暖房時は上向きに回して暖かい空気を下に、冷房時は下向きに回して涼しい空気を循環させることで、空調効率が格段に向上します。

「音」と「匂い」の伝わり方をシミュレーションする

▼ポイント①

間取りを考える際、寝室や書斎など静けさを保ちたい部屋は、吹き抜けからできるだけ離れた位置に配置しましょう。吹き抜けに面して子ども部屋を設けるのは、音の問題が起きやすいため特に注意が必要です。

▼ポイント②

キッチンからの匂い対策として、捕集能力の高い高性能なレンジフードを採用しましょう。また、コンロを壁付けにすると、匂いが拡散しにくくなります。

▼ポイント③

吹き抜けに面した2階の廊下や壁に、吸音効果のある壁材や厚手のカーペットを採用するだけでも、音の響きは大きく変わります。

設計段階で「掃除とメンテナンス」の方法を決めておく

▼ポイント①

吹き抜けの高窓は、2階のホールや廊下から安全に手が届く位置に設置し、開閉・掃除ができるタイプのものを選ぶのが最も現実的です。

▼ポイント②

照明は、交換の手間がほとんどかからない長寿命のLED照明を必ず採用しましょう。電球が切れた時の交換方法(業者に依頼するのか、足場を組むのか)まで想定しておくと安心です。

▼ポイント③

思い切って、2階のホールから吹き抜けに伸びる「キャットウォーク(メンテナンス用の通路)」を設けるのも、掃除や窓の開閉が楽になる有効な設計アイデアです。

ライフスタイルの変化を見越した「広さ」と「可変性」を考える

▼ポイント①

「本当にこの広さの吹き抜けが必要か?」を冷静に考えましょう。リビング全体ではなく、階段部分やリビングの一角だけを吹き抜けにするだけでも、十分に開放感は得られます。

▼ポイント②

将来、子どもが増えたり、個室が必要になったりする可能性があるなら、吹き抜け部分に後から床を張って部屋にリフォームできるような構造で設計してもらうことも可能です。事前に相談しておきましょう。

吹き抜けの実績が豊富な会社に依頼する

▼ポイント①

依頼を検討している会社の施工事例で、吹き抜けのある家をどれだけ手掛けているかを確認しましょう。

▼ポイント②

必ず、その会社が建てた吹き抜けのあるモデルハウスや完成見学会に足を運び、ご自身の身体で「体感」してください。冬場の室温や暖かさ、音の響き方などを実際に確認することが、カタログや図面だけではわからない最も重要な情報収集になります。

吹き抜けに関するよくある質問

吹き抜けのメリットは?

吹き抜けの最大のメリットは、開放感と採光性の高さです。吹き抜けリビングでは、天井が高くなることで視覚的に広々とした印象を与えます。また、高い位置に窓や天窓を取り付けることで、自然光が室内全体に行き渡り、明るい空間づくりが可能です。

さらに、1階と2階の空間がつながることで家族間のコミュニケーションが取りやすくなる点も魅力です。特に注文住宅では、個性的な間取りやデザインが可能なため、おしゃれな住空間を演出する自由度が高まります。

吹き抜けのデメリットは?

一方で、吹き抜けにはいくつかのデメリットもあります。まず、冷暖房効率の低下がある点です。暖かい空気が上部にたまりやすく、冬場に1階部分が寒く感じることや、冷房効率が下がるため夏場に光熱費が高くなりがちです。

また、1階で発生した生活音や料理の匂いが階上にも伝わりやすくなるため、プライバシーや快適性への配慮が必要となります。他にも、高所にある窓や照明の掃除が困難で、メンテナンスに手間がかかる点や、小さな子供がいる場合は安全面での注意が必要な点も挙げられます。

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